ターゲットを属性(年齢、地域など)のみで定義するのではなく、不用品回収のニーズが発生するシーン(引っ越し時、年末の大掃除など)を洗い出し、ニーズ・収益性・競合優位性の観点から、問い合わせを促進すべきターゲットの像を定義した。
会社が思う魅力を訴求するのではなく、定義したターゲットが求めるものや趣向性などを的確に捉え、ターゲットに合わせた営業トークを設計。それをLPに落とし込み、WEB上でターゲットを口説くための受け皿を整えた。
「とりあえずSNS」「とりあえず広告」ではなく、ターゲットが初めて自社を認知し得るタッチポイントが何の媒体なのかを仮設し、運用施策を選定した。筋のない一般消費者の流入を省くことで、費用対効果のよい広告運用に繋がった。
古紙や金属など、主に法人向けの不用品回収を取り扱っていたが、頭打ちになっていた状況。別の収益の柱を立てるべく、一般消費者向けの事業を展開したが、既に多数の競合が存在しており、優位性を確保することに困っていた。自社でWEB広告を運用してみたものの、案の定、反応は0件。一般消費者への営業を行うリソースもないため、なんとかWEBで問い合わせを獲得したいが、どうしたらよいのかがわからない。
自社が優位に立つことができる市場が明らかになり、効率的にWEBで問い合わせ獲得ができている状態
サービスとして差別化が図りづらい不用品回収。競合と戦うにあたり、広く認知を獲得する露出施策に走ってしまいがちだが、ニーズのない一般消費者にまでアプローチをしてしまうと費用ばかりが高騰してしまう。限られた予算の中で効果を最大化させるため、自社が勝ちとるべき市場(ターゲット)を見出し、それに狙いを定めることを戦略とした。
今回は、属性条件(年齢、地域など)に加え、不用品回収のニーズが発生するシーンを分解し、勝ち筋のあるターゲットを選定することに力を注いだ。例えば、「明日引っ越し」という方であれば「明日回収してくれる業者がいい」、「年末の断捨離で」という方であれば「大量回収/買取してくれる業者がいい」など、不用品回収が発生するシーンは様々であるため、当然求められるものも様々である。これらの観点で、ターゲットとなり得る層を洗い出し、顧客ニーズ・収益性・競合優位性を加味した上で、注力すべきターゲットの像を設計した。
選定したターゲットのお問い合わせを促すには、会社が思う会社の魅力を訴求するのではなく、ターゲットが欲しいと思っている情報をしっかりと与えてあげることが重要。オフラインでの営業の場では、顧客の状況をヒアリングし、顔色を伺いながら顧客に合わせた営業トークを行うことが可能だが、WEB集客においてはそれができない。従って、定義したターゲットが求めるものや趣向性などを予め捉え、WEB上に的確な営業トークを用意しておく必要がある。今回は、それをLPとして落とし込み、WEB上でターゲットを口説くための受け皿を整えた。
WEBで集客と聞くと、「とりあえずSNS」「とりあえず広告」が打たれがちだが、顧客の購買行動に適した施策を打たなければ効果は見込めない。ターゲットが初めて自社を認知し得るタッチポイントが何の媒体なのかを仮設し、今回は、GoogleとYahoo!を運用施策として選定した。ターゲットのニーズに合わせて広告グループ(キーワード・広告見出し)を設定し、それぞれの広告グループおよび媒体の効果検証を行った。筋のない流入を省きながら、効果のよかったYahoo!の広告に予算を寄せていくことで、費用対効果のよい広告運用に繋がった。広告費約200,000円、クリック数約4,000回、クリック単価約50円、コンバージョン数約25回。最終的なコンバージョン単価は4,000円〜6,000円であった。