限られた予算で効果を最大化させるため、広く露出するプロモーション手法ではなく、優先順位の高いターゲットへピンポイントに露出するプロモーション手法を提案。結果、60,000円で約30,000人への認知を獲得した。
選定したターゲットの理解を深めることで、ターゲットが来訪する「トリガー」となるものを特定し、的確な打ち出し方を設計。結果、ディスプレイ広告のクリック率では2.05%(業界クリック率平均0.50%)を獲得した。
広告予算、地域特性、ターゲット特性を加味して、ディスプレイ広告を最適な広告種として選定。ターゲットをピンポイントに捉えるべく広告設定や打ち出しの細かなチューニングを実施した結果、クリック単価が2円に抑えられた。
地域自体の認知度が低いため、認知を高めるためにメディアを用いた広告を打っていたが、観光客を増やすことができていなかった状況。紅葉名所をはじめとした魅力的な資源は存在するものの的確な打ち手が分からないとのお困り事を抱えており、ご相談をいただいた。コロナ禍でプロモーション予算も縮小されていたため、予算を鑑みた最適なプロモーションを検討する必要があった。
地域の認知を拡大すべく、観光客数を増やすことが大命題。まずは、地域が最も推し出したい観光資源である紅葉名所を基に、見込み観光客を呼び込むことを目的とした。
限られたプロモーション予算で効果を最大化させるためには、広く露出するプロモーション手法ではなく、来てほしいターゲットを明確に定めてピンポイントに露出を図る必要があった。そこで最初に取り組んだのは、注力ターゲットの選定。ターゲットとなり得る層を漏れなく把握するべく、例年の観光客の「属性」「年齢」「居住地」「同行者」「目的」などの特徴を細かく洗い出し、ニーズの分析・整理を行った。その後、観光客のニーズと観光資源の特性を加味し、「これまで集客ができていて今後もっと来る可能性のある層」と、「これまで集客できていなかったが潜在的にニーズがある層」を抽出。抽出したターゲット層の中で特に勝ち筋のある層を整理し、それぞれに届けるメッセージを検討した。
メッセージを検討する上で、徹底的なニーズ理解が必要。ペルソナマーケティングという手法を用いて、来訪するターゲットは具体的にどんなバックグラウンドがあり、どんな日常を送っているのか、などを仮説立て、実在する人物のように写実的に描いた。そして、その人物に何の価値を伝えれば「行ってみよう」という意思決定に至るのか、その「トリガー」となるものの発掘を試みた。一例として、「紅葉が見たい」という顕在化したニーズだけでなく、「周辺地域の観光名所に行きたい」「ドライブの行先がほしい」などの潜在的なニーズがあることが考えられた。つまり、「綺麗な紅葉名所に来てみませんか?」といったメッセージの他に、「〇〇に行くなら、〇〇から30分の紅葉名所もおすすめです」「〇〇から1時間のドライブスポットです」といった見せ方も検討することで、潜在ニーズも捉えることができる。顕在ニーズ・潜在ニーズをそれぞれ細かく明確にしていく中で、WEB広告によるプロモーションが有効的であると考え、広告施策を検討した。
広告予算、商材特性、ターゲット、訴求ポイントを加味して、「ディスプレイ広告」を最適な広告種として選定。ディスプレイ広告の中でも、ターゲットが検索しているであろうページのURLを広告設定することで、その特定のURLを閲覧した方に対して広告を表示させる手法を活用した。上記した例で言えば、「紅葉が見たい」「周辺地域の観光名所に行きたい」「ドライブの行先がほしい」などのニーズを持つターゲットが閲覧するであろうページのURLを設定しておくことで、ターゲットにピンポイントなアプローチをかけることができる。その他にも、露出する地域や年代、時間帯などの詳細設定を行い、ニーズのない層への無駄打ちをなくすよう改善を繰り返した。また、いくつか広告の訴求ポイントを分けて用意し、ABテストを行うことで、より筋のよい広告を特定した。筋のよい広告に予算を充てることで、広告費を最適化を図った。また、設定した広告の管理者権限をお客様へ譲渡し、お客様ご自身で運用を続けられるよう装着した。
以上のように、ターゲットを細かく設定し、ニーズに即した最適なアプローチを行ったことにより、広告効果としてはクリック率2.05%、クリック単価2円、広告費60,000円で約30,000人のターゲットアプローチを実現。観光客数は過去最多観光客数の1.56倍に上り、経済波及効果にして約7.58億円の創出に繋がった。
(※経済波及効果は、県の統計結果に基づいて1人当たりの観光消費額から算出した値であるため、実際と異なる場合があります。)